中小企業景況

中小企業基盤整備機構から中小企業景況調査報告書(2008年10月~12月)が2月上旬に発表されていたのご存知ですか?お恥ずかしながらようやくじっくり見ました。

 

詳細は皆様で見ていただくとして、総括は下記です。

【中小企業の業況は、一段と悪化している】

・全産業の業況判断DIは、マイナス幅が拡大した(▲35.9 ⇒ ▲42.0)

・産業別に見ても、製造業・非製造業ともにマイナス幅が拡大した

・これら3つの業況判断DIは季節調整を開始した1994年以降、最悪の値となった

 

 

11期連続(約2年半)でDIのマイナスは異常現象ですね。敏感に経営者が自信を失っていることを示しています。

DIとは「ディフュージョン インデックス」の略で、アンケート回答企業の収益や設備投資などの業況についての全般的な判断に使われます。

簡単に説明すると、アンケートの良い・変わらず・悪いの三択のうち、「良い」と答えた割合から「悪い」と答えた割合を引いた数値です。

 

<例>

良い:20%

変わらず:40%

悪い:40%

 

この場合、良い(20%) - 悪い(40%) = マイナス20%

 

「良い」と「悪い」が同率であればゼロ、ゼロ以上の数値であれば経営者は景気に前向きな判断をしていることになります。こうしてDIを理解してみると、DIが11期(約2年半)マイナスが拡大しているということが経営者の景気判断が異常なほど自信を失っている状態であることが理解いただけると思います。

 

これはあくまで実態ではなく企業の主観や経営者の心理面など実感値です。

 

更に興味深いデータがありました。東京商工リサーチのデータです。

 

資本金別倒産状況(負債金額1千万円以上)の集計データがあります。

 

倒産した企業の資本金別負債額が前年同期比で増えたのは下記。

資本金1億円以上:負債額481848百万円

資本金5百万円以上:負債額9908百万円

資本金1百万円以上:負債額19757百万円

 

 

倒産が資本金の大小で完全に二極化している側面が見えます。

これは、資本金・資金・資産のある比較的大きな企業(一概には言えませんが)が倒産し、また資本金・資金・資産のない比較的小さな企業(これも一概には言えませんが)も倒産しているようです。

恐らく大企業は設備投資や過剰在庫などで需給バランスが崩れ、販売不振になったことが予測できます。また、小企業は上記大企業に引っ張られる形で需給バランスの崩れに耐えられるだけの資本・資金がなく連鎖倒産を引き起こしたことが予測されます。(もちろん、これが全てではないでしょうけど)

 

上記からも景気が悪くなった際には、以前の「経営破たんの原因Part2」でお話したように財務問題や資本の構成の健全さが一番身を守ってくれるのかもしれません。

 

私もいち経営者として、現状認識はしつつ気持ちだけは前向きにビジネスを推進したいと思います。

 

 

顔は笑って、心で泣いて・・

カテゴリー: 独り言 — president 11:56 PM  コメント (0)

サービスを受ける側、提供する側

最近、親しくしていただいているある方とよく話題になることがあります。

 

それはサービスを受ける側としての意見です。

 

例えば、買い物や飲食をするために入った店での出来事。

こちらは急いでいるので早くして欲しいのに、全く顧客の雰囲気や気持ちを察せずノロノロレジ打ちや包装をするサービス提供者。

 

皆さんもご経験ありませんか?

 

これって何が起きているんでしょうか?

・仕事だからやらないといけないことをやっているだけ

・面倒くさい

・わざと?!

・私は正社員じゃないから(たまたまヘルプで来ただけだから)

 

上記どれでも良いのですが(上記以外の理由でも)、あんまりではありませんか?人間同士の接点ですから、コミュニケーションや雰囲気を感じ取りまさに「阿吽の呼吸」でかゆいところまで気づいてサービスできるのではないでしょうか?

 

今日、また体験しました。

 

個人的な事情で贈り物をする必要があり、ある百貨店へ行き商品を注文。その後「包装してまいります」の言葉から10~15分。私は次のアポイントがあり、時間を急いで欲しかったのですがその時も電話中だったため「急いで欲しい」旨を伝えられず・・

 

敢えてお断りしておきますが、お客様が一番偉いというつもりは全くありません。むしろ自分が客だからといって威張る方はおせじにもすばらしい方だとはいえないと思います。

 

サービスを受ける側も提供する側もお互いフラットです。

 

提供側は自分の提供するサービスにプライドを持ち、顧客に向けて自分の持てるものを提供する。そのサービスに対して対価を支払うのが顧客です。

 

難しいのは提供されたサービスに見合った価格なのかどうかです。

 

こればかりはサービス受託者側の判断ですので、ここだけは満足・不満足に対して一方的になるかもしれません。

ゴルフ場でも同じ現象が起きがちです。特にキャディさんに向けて。ご存知の方はご存知でしょうけど、中にはメンバー(会員権を持っている)からといってゴルフ場従業員への横柄な態度を取っている方を見かけます。ただ、多数いるメンバーの一員なだけであって城主ではありません。メンバーだから、若干顔が利き、サービスも若干ゲストよりはよいだけです。それでよいではないですか。メンバーの特典はラウンド代が安いのですから。

 

キャディさんでも、残りヤードを1ヤード単位で教えてくれる方もいます。ここまでくれば職人芸です。(それが正しいかどうかは素人では証明できないのですが・・)

キャディさんも店員さんも奴隷ではありません。

 

 

こうやって見てみると、サービスを受ける側も提供する側もお互いがお互いに対しての感謝や尊厳があり、それをお互いが享受していることを認識することが大事なのではないでしょうか?

それも含めて、最近感じるサービス提供者側の顧客を見ない事例は、日本の病気のひとつなのかもしれませんね。
疲れており、失望しており、頭がいっぱいいっぱいなのかもしれません。

カテゴリー: 独り言 — president 1:12 AM  コメント (0)

職場意識改善の取り組み

厚生労働省(都道府県労働局)が推進している職場意識改善助成金制度ってご存知でしょうか?

この制度は、中小企業における労働時間等の設定の改善を通じた職場意識の改善を促進するため、職場意識改善に係る2カ年の計画を作成し、この計画に基づく措置を効果的に実施した中小企業の事業主(以下「中小事業主」という。)に対して、助成金を支給する制度です。

 

総額で150万円の助成金が支給されます。

 

特に中小・零細企業様にとっては借入金ではなく、助成金が支給されますので職場意識の改善に努めれば資金繰りも少しは楽になるということになります。(本来の助成金使途の目的からは外れますが・・)

 

職場意識改善助成金を受けようとする中小事業主は、「職場意識改善計画」を策定し、これを事業場の所在地を管轄する都道府県労働局に提出し、認定を受ける必要があります。「職場意識改善計画」の実施期間は、都道府県労働局長による認定日が属する年度を含めて、2年間となります。

 

具体的には、労働時間の短縮や労働環境の改善に向けて、事業としてどうやって改善していくのかを計画書に落とし、労働局に認定いただいてからその計画を実行し、毎年2月にその振り返りで改善できたかどうかをチェックします。そのチェックが前年度より改善(※諸要件がありますので具体的にはお問い合わせ下さい。)できていれば助成金が支給されます。

 

弊社ではこの助成金の活用・申請を推奨しており、その手続きのご相談・お手伝いもさせていただいています。

 

また、このような助成金は一般には大きく公開されていないことが多いため、各事業主様がご存じないたくさんの助成金があります。
以下でご紹介します各種助成金制度は、雇用の安定や失業の予防、労働者の能力開発、労働環境の改善をバックアップしていく事業主向けの雇用関係助成金制度です。「どんな時に助成金をうけることができるのか?」「助成金に興味がある」などございましたら、お気軽に弊社までお問い合わせください。

※下記に記載しております助成金制度は、いずれも平成20年4月1日現在のものです。制度によっては期間が限定されているものや、制度内容の変更が予定されているものもありますので事前にお問い合わせください。

 

・ 育児休業取得促進等助成金
・ 介護雇用管理助成金
・ 介護基盤人材確保助成金
・ キャリア形成促進助成金
・ 建設教育訓練助成金
・ 建設事業主雇用改善推進助成金
・ 高年齢者等共同就業機会創出助成金
・ 雇用支援制度導入助成金
・ 雇用調整助成金
・ 試行雇用奨励金
・ 若年者雇用促進特別奨励金
・ 受給資格者創業支援助成金
・ 精神障害者ステップアップ雇用奨励金
・ 短時間労働者均衡待遇推進等助成金
・ 中小企業基盤人材確保助成金
・ 中小企業子育て支援助成金
・ 中小企業雇用安定化奨励金
・ 中小企業人材能力発揮奨励金
・ 中小企業労働時間適正化促進助成金
・ 定年引上げ等奨励金
・ 特定求職者雇用開発助成金
・ 両立支援レベルアップ助成金
    代替要員確保コース
     ベビーシッター費用等補助コース
     事業所内託児施設設置・運営コース
     子育て期の短時間勤務支援コース
     休業中能力アップコース
     男性労働者育児参加促進コース
     職場風土改革コース
・ 労働移動支援助成金
     求職活動等支援給付金
     再就職支援給付金

 

<参考>

http://www.osaka-rodo.go.jp/info/worklife/worklife03.html

カテゴリー: フィニクス — president 1:47 AM  コメント (0)

携帯電話の高級化

ノキアが超高級携帯「ヴァーチュ」の国内第一号店を銀座に開業するようです。

携帯電話端末だけで600万円で月額使用料が5万2500円とのこと。

そういえばNTTドコモからもプラダと共同開発した高級携帯(確か10万円くらいでしたでしょうか)も出ていましたね。

 

携帯電話はすでに携帯ニーズに合わせていくつもの変遷(技術は除く)を得てきています。

メール機能

小型化

電池寿命の長期化

高機能化(カメラ・TV)

 

個人的には小型化と電池寿命の長期化はすごく良い視点だなぁ・・と感じていたのですが、いつしか小型化は止まり、ある程度の大きさ・重量の携帯に戻っていますね。私はドコモの携帯を使用しているのですが、ソニーエリクソンの「Premini」が
一番好きでした。(当時、24が流行っておりジャックバウアーが使っているようなものに似ていたのも影響していたのかもしれません・・)

 

話を元に戻して、携帯はついに高級化の流れが来ているように思います。

 

これだけ携帯電話が普及し高機能化すれば、消費者は自分に必要な機能のみを求めるようになり「個性」を重視する時期に入っているのかもしれません。

そう考えれば、車や時計も同じかもしれませんね。

車も単に走ればよいものから、ステータスや個性を主張する道具にもなっています。時計も時間を示すものから、歴史や薀蓄も含めて個性を主張するようになっています。(ちょっと強引ですが・・)

 

個性を出すための必要性は私は共感します。

 

ただ、個性=高級化 というものにはちょっと違和感を覚えます。ある意味、ブランド好きな日本ならではのような気もしますが。供給側からしてみれば、ビジネスとして富裕層をターゲットにすることは間違いではないと思います。ただ、単純に高素材・ダイヤモンドをあしらえば良いというのではなく高級という価値をきちんと説明できるコンセプトを持つものが少ないと感じるのは私だけでしょうか?

この先も持つことはないでしょうけど、私が高級携帯を持つとすれば、例えば「エコに考慮されているからこそ高級化している」などの他のテーマとコラボできているようなものを持ちたいと思います。

 

そもそも高級携帯のメリットは?

・高級なものを持っている優越感

・おしゃれやファッションの一部

・高級携帯に付随している特別サービス

・あるブランドのノベルティー感覚

・限定もの(世界限定○○台)

・高級素材(金やプラチナ、ダイヤモンド)使用

 

こうやって見てみると、利便性というよりも完全に個人の満足感を満たすものになっており、その点で見れば(値段にもよりますが)高級携帯は日本で流行りそうな気がします。
ちなみに私の現在の携帯は、コラボものの携帯です。

カテゴリー: 独り言 — president 1:02 AM  コメント (1)

オフィスグリコってご存知ですか?

今日は本当の独り言。

中身も特になく、徒然に書きます。

 

オフィスグリコってご存知ですか?

少量(小腹が減った時にちょっとつまむ程度)のお菓子が数種類入ったお菓子ボックスのことです。

10種類程度、全部で24個の商品を入れたお菓子の専用箱「リフレッシュボックス」をオフィスに設置する。そしてサービススタッフが週に1回程度訪問し、商品の入れ替えや補充、代金の回収等を行うサービスだそうです。

 

私が出入りさせていただいている企業様にも設置されており、私も利用者の一人としてよく活用しています。

 

これは無人販売なので、ひとつお菓子を取り出す際に、100円を投入するのですがある意味「性善説」で成り立っているビジネスなので面白いですね。

 

以前ある会社で、代金の回収率が悪いということで「オフィスグリコ泥棒」騒動があったのですが、会社のモラルの問題もありますが・・

とはいえ、現時点では約95%の回収率というのでこれはこれで感心ですね。しかも利用者の7割が男性で30~40代の男性からの支持があるそうです。

 

私も本当によく利用させていただくのですが、まずもって便利です。「お腹減ったな・・」という時に、わざわざ外に行かなくてもよいですし、100円というワンコインが手軽です。また、後輩や何か手伝ってもらった方へのちょっとした感謝の際にも、
気軽な金額設定でもらって嫌がる人もいませんね。

 

上手く利用者側の心を揺さぶっていますよね。

利用者にとっては「手軽・面倒でない」というメリットを提供しながら、グリコ側にとっては、「回収率」や「低単価」というリスクはあるものの顧客ターゲティングが抜群で、安定した収益を上げていそうです。

利用者が大人、利用額は1個当たり100円ということもあり「万引き事件」は起こるリスクは低いでしょう。これが、学校の教室だったら・・・

 

いずれにせよ、このビジネスから学べることは、下記でしょうか。

 

・購入を習慣化させる仕組み

・ターゲットの選定

 

オフィスにいつでもあり、外に出る必要がなく小腹が減った時に購入。一昔前までは、従業員の旅行のお土産がその役割を担っていたと思います。現に、グリコさんの発表によれば、行楽シーズン・年末年始などはお土産配布のため、オフィスグリコの売上が落ちるようです。

 

オフィスという場所では確実に潜在顧客と固定された顧客がいます。病院においても多数の潜在顧客はいるのでしょうけど、固定された顧客は少ないです。その他にお菓子のニーズがある場所・顧客はあるのでしょうけど潜在・固定化された顧客がいるのはオフィス以外はなかなか見つかりません。

そういう意味では、オフィスという環境は意外と良好なビジネスの場なのかもしれませんね。

オフィスコーヒーや昼食のビジネスも似たようなビジネスモデルはできないものでしょうか・・

 

 

私は今日もオフィスグリコにお世話になりました。

カテゴリー: 独り言 — president 3:01 AM  コメント (0)

【事業再生】経営破綻の原因Part4

今回が最終回です。

経営破たんにはこれまでのように冷静に整理してみると、よく知っていることであり文字に落としてみれば当たり前のようにも見えます。それでも、大企業さんや有名な企業さんが経営破たんするのです。

他人事ではなく誰もが当事者になる可能性はあります。

負債1千万以上の倒産はすでに1万5000件以上に上る今日では一歩舵取りを間違えれば明日はわが身です。

 

本題に入りましょう。

 

【内部環境】

①経営の失敗

②財務問題

③高コスト体質

④マーケティングの失敗

⑤過大な事業投資

⑥買収の失敗

 

今日は⑤と⑥です。

 

⑤失敗したら取り返しのつかない大規模な投資やプロジェクトでは、コストの過小すぎる見積りや売上の過大見積りで失敗するケースが多いです。ちょっと厳しい言い方をすれば、「身の丈知らず」ですね・・

現在、会社が存続しているのはなんらかのチャレンジかこつこつと頑張ってきた結果ですが、基本的に身の丈を大幅に超える(=失敗したら破綻する)投資は避けるべきです。

この場合、リスク管理の甘さが原因となることが多いです。

 

⑤-1:資金需要の予測ミス

事業投資や仕入など資金需要の際によく見かけるのは、都合よく少なめに見積もることです。
必要な資料はそれを導入したい・推進している側からでてきますので、導入・推進に都合のよいデータになっていることを考慮しておきましょう。

・計画上の甘い見通し

・事業推進の遅れ

・多大な変更、言い訳

 

これらもよく目にしませんか?

事業投資や大きな決断時には「悲観的」に考えてみることをお勧めします。何か失敗する要素はないか?失敗した時にどうなるのか?リカバーできるのか?耐えられるのか?

 

⑤-2:実行後の予想外事態

プロジェクト完了の遅延や需要サイクルの見込み違いなど、実行の段階で様々な問題が生じます。
これらも破綻につながる大きな原因になります。

 

⑥新規に事業投資するよりも他の企業・事業を買収するほうが時間もリスクも少ないといわれます。ある側面では事実でしょうし、景気が悪くなる前まではリーマンブラザーズがM&Aで成長したように大きな流れのひとつでした。

成熟してしまった産業での規模争いや多角化戦略にも有効ですが、投資額(=買収額)に見合った相乗効果がなければ意味のない買収になります。

⑥-1:買収価格の不適正

⑥-2:負け犬の買収

⑥-3:相乗効果の薄い買収

 

⑥-1

企業や事業の一部譲渡・買収をするときの査定は、金額的裏づけのある資産以外に営業権を上乗せすることがあります。この営業権の見定めをまちがえると大きな失敗になります。

 

⑥-2

負け犬とはその言葉とおり、業界での弱者です。製品やサービスの陳腐化、コストの弱者に苦しんでいる問題児です。
そのため、負け犬の持っている機能やよい点だけを活用するビジネススキームを考えプラスになるように図ります。これがシナジー(相乗効果)と呼ばれるものですが、シナジーを間違えると一気に経営が悪化します。

 

⑥-3

シナジーを語る際、フォーカスが当たるのが「プラス効果」そのものですが、組織統合時におきる人材摩擦や文化摩擦、商習慣・商文化の違いによる非効率の存在を忘れがちです。

とかく、買収時にはハードな部分や表面上のものに目がいきがちですが、実はソフト部分(従業員やその文化)のケアが一番重要といっても過言ではないと思います。

 

そのため、弊社では元々の文化や商習慣を8割尊重し、2割の新しい風を起こすことをサービス特徴に掲げさせていただいています。

 

 

以上、4回に分けて経営破綻の原因を見てきましたが、裏返せばこれら内部環境面に注意してPDCサイクルをしっかりまわすことができれば会社を継続的に成長させることも可能なわけです。

ただ、洗濯機の渦のようにすでに動いている流れを自力で変えることは非常に困難です。

 

昔、学校のプールで大きな渦を作り、その流れによく流されていた私は自分を戒めます。。

カテゴリー: コンサル — president 12:28 AM  コメント (0)

【事業再生】経営破綻の原因Part3

前回までは外部環境と内部環境の6つの要素のうち、2つをお話しました。

今日は下記の3~4つ目のお話をします。

【内部環境】

①経営の失敗

②財務問題

③高コスト体質

④マーケティングの失敗

⑤過大な事業投資

⑥買収の失敗

 

③ライバル会社と比較してコストが高くなる体質の企業は、他社に比べて不利な状況になる可能性が高くなります。
「価値の高いサービスを提供しているから」であるとか「とても高性能な製品だから」利益がとれ、コストが高くても利益は他社とそん色ないという考えが蔓延している会社は危険です。

 

高コストにはさらに5つのパターンがあります。

 

③-1:相対的高コスト

③-2:絶対的高コスト

③-3:多角化高コスト

③-4:組織構造の高コスト

③-5:業務の非効率

 

③-1

わかりやすいところでは、規模の違いによる仕入価格のコスト負けです。つまり、大規模企業が大量仕入で仕入額を安くするメリットがあり、より小規模な企業がコストが高くなるということです。

 

③-2

この場合は、規模の大小に関係なく独自のノウハウや立地条件、労働力の調達などでコストが高くなることです。

 

③-3

事業を多角化すると、間接費(事務作業・その他バックオフィス業務)が膨れます。間接部門のコストは収益部門(製造・営業などの部門)に配賦(割り当てられる)ことになるので、ある部門においては他社と比較してコストが高くなってしまっている状況
になりえます。

 

③ー4

管理部門・間接部門が大きな企業は多くの間接費がかかっており、高コスト体質になります。一般的には誤解されることが多いですが、そのためリストラ(単純に人員整理ではなく)を検討する際には、間接部門の統合やそれでもコストカットが追いつかない場合に人員整理となることが多いのです。

 

③-5

経営陣の体質と「縄張り意識」や「派閥主義」が業務の非効率を生み出します。

例えば、

・メンテナンス不足による故障

・意味もない承認印を得るための決裁ルート

・手順やノウハウの吟味不足

 

上記内容は日常でよく見かけるものではないですか?

最初の頃は「何かおかしい」と思っているのにいつしか「普通」になっていませんか?慣れとは恐ろしいものです。

 

 

④業績が悪化している(悪化し始めた)企業では、経営陣も従業員も自己満足で成長を止めてしまい、不満を持ちながらもどこかで諦めてしまっていることが多いです。

そのため、発生している問題に気づかなかったり、気づいても見過ごし、販売機会の損失をし、業績悪化につながります。

 

例えば、

・劣悪なアフターサービス

・時期を見誤ったイベントや販促

・効果の薄い広告

・顧客の問い合わせに対する対応の悪さ

 

 

マーケティングというと、格好良く難しいものと捉えがちですが、基本の基本は上記です。上記内容も、日常の中で自社で自社の取引先でよく見かけるものではありませんか?

当たり前の感覚を持っていればわかることを見逃していませんか?

 

頭でっかちになる(戦略や方法論)ばかりではなく、しっかり普通の感覚を取り戻し、当たり前に感じる「おかしな点」をいかに早いタイミングで気づき対応できるかが大事です。

そういう意味でも、しばらくは第三者の視点を持っている中途入社者の方へ入社後インタビューをしてみて、おかしいと感じる点を吸い上げてみたり私たちのような第三者を上手く使って外部からの健康診断をしてみてはいかがでしょうか?

次回は、経営破綻の原因の最終回です。

 

そういえば、仕事や家族や恋人なども毎日単調なすごし方をしているとダメになるってよく言いますね。新鮮な感覚を常に持ち続けられるようにしたいと思います。

ちなみに、私は飲みに出かけると酔いが回り機嫌がよくなる反面、普通の感覚はありません・・・

カテゴリー: コンサル — president 11:46 PM  コメント (0)

分相応

分相応って言葉、私は好きです。頑張りすぎず、背伸びしすぎず、卑下しすぎず、現状を客観的に把握しながらも「分」を上げるために努力したいです。

 

成長や儲ける事はゴーイングコンサーン(継続企業の原則)上必要なことではありますが、際限ない上昇志向にとらわれるのではなく、その企業活動に関わる法人・個人の方々への貢献も忘れてはならないと思います。

 

私が過去に在籍していたコンサルティング会社や業界でもコンサルタントの上昇志向はものすごかったです。そこまで欲を持たなくても、分相応でよいと思います。

 

2週間ほど前の日経新聞の記事にもありましたが、

「江戸時代後期に農村経営コンサルタントとして活躍した二宮金次郎は一般的には薪を背負って歩きながら本を読む銅像が有名で「質素倹約の人」というイメージです。でも実際は彼は若くして山を買い、その山で拾った薪を売ってかなり稼いでいた。
彼は【もっとよい生活をしたい】という欲は肯定しました。ただ、その欲の上限をはっきりさせる必要があるため、<分度>を設定しその収入に応じた生活をするよう指導したようです。」

 

確かに、むやみに収入を増やそうとするのではなく、収入の範囲内で生活の質の向上を考えることが今は必要なのかもしれませんね。

 

㈱フィニクスもよい生活をしたい(=企業の成長)思いを持ちながら分相応にサービスの質を上げていこうと思います。

 

 

私個人は・・・・・薪を拾って売ることはできないので、逆にタバコの吸殻やゴミを捨てないように、無駄金を捨てないように意識します。

 

・・外食代や飲み代は無駄金でしょうか・・?

カテゴリー: 独り言 — president 1:10 AM  コメント (0)

全社会議

今日は半期に一回の自社全体会議でしたので本当に独り言。

 

弊社では毎月のマネージャー(MGR)との定例会議に半期ごとの全社の業績や会社の方向性を把握・従業員へ共有するために半年に一回、全社会議を開いています。

これは、比較的リラックスした雰囲気で普段はなかなか話せない従業員とのコミュニケーションの場であり、私も様々な気づきや情報をもらえるので一石二鳥です。

 

今日も従業員の方からの情報で、新規ビジネスの足がかり情報が2つも集まりました。

 

やはり積極性(=考える・アイデアを出す・アンテナを張る)が大事なんですね。

また、弊社ブログからリンクさせていただいているBMO社代表のブログにもありました、「セレンディピティ」(偶発的な幸運や発見を引き寄せる力)が働くのですね。

最近では新しいアイデアや新規ビジネスの卵のお話をいくつか頂戴できました。

 

これって私はわくわくします。

 

常に何か面白いこと、社会貢献できることはないか?と考え、お会いする方に問いかけていれば、個別に情報を提供していただけたり、アイデアを出していただけたりします。自社だけや私だけでは到底できないことです。ある意味グリッドコンピューティングですね!

 

ただ・・・私自身が、グリッドコンピューティングの利用者として上手く扱えていないのが難点です・・・

軽自動車に6000CCのエンジンを積んだような状態でしょうか?!

 

 

㈱フィニクスも同じように小さな身体で大きな業務をさせていただいている状態ですが、100年に一度の経済危機といわれる環境で全社業績は期初目標よりは下振れているものの対前年に比べて成長できました。

 

これは何より従業員の方々のおかげであり、お客様・クライアント様・㈱フィニクスをご支援いただいている方々のおかげであります。

 

下期にはオフィスを引越し、更なる飛躍と社会貢献を目指して頑張りたいと気を引き締めたキックオフでした。

 

 

従業員の皆様、上半期お疲れ様でした!そして、下半期も4つのP(行動原理)を忘れずに一緒に頑張りましょう!!

カテゴリー: フィニクス — president 1:05 AM  コメント (0)

【事業再生】経営破綻の原因Part2

前回は事業再生における経営破綻の原因のうち、外部環境を見ました。

 

今回は内部環境を見てみましょう。

 

内部環境の内容が多く今回だけでは長編になりますので、今回を含めて更に3回に分けてお話します。

 

【内部環境】

①経営の失敗

②財務問題

③高コスト体質

④マーケティングの失敗

⑤過大な事業投資

⑥買収の失敗

 

テーマ別に見てみると下記になるでしょう。

 

今回は①と②について。

 

①経営の失敗にはさらに大きく4つくらいのサブテーマに分けられると思います。

①-1経営者の能力不足

会社の規模と経営者能力の整合がポイントです。小規模の時は、社長一人でビジネスをまわせますが、大規模なった時に
小規模と同じ感覚で経営をしてしまうと、現状との不整合を起こし間違いが起こりやすくなります。

つまり、事業規模の成長とともに経営者としてビジネスのレベルと幅をステップアップしないといけません。

ビジネスのレベル:上位のビジネス世界に対する知識

ビジネスの幅:幅広い知識と社員の質も多様化

 

①-2経営陣の能力不足

取締役の意思決定は会社の盛衰を左右するので、会社経営に対して重大な責任を負っています。そのため、取締役は知識・スキル・人格などバランスよく持った方が望ましいですが、中には社歴や年齢だけで取締役就任されていらっしゃる企業様も見受けられます。

次のサブテーマにも関わりますが、社長の御用聞きだけの能無し役員は報酬の無駄です。

 

①-3取締役会の機能不全

報告会という実態の取締役会があると聞きます。取締役の報告を社長が聞き、それに対して社長が一つ一つ指示を出して終わる。取締役会は合議制で意思決定する場であるのに、意思決定を行わない取締役会では取締役会の意味を成しません。

 

①-4不正・犯罪

社内の不正は会社価値に損害を出すだけでなく、不正を行った本人も不幸にします。チェック体制を作り、不定期に実施、これをルール化すれば慣れの問題で違和感なく牽制できると思います。

 

 

②には更にサブテーマが3つあります。

 

財務問題は細かくやると、難しくなりますのでサマリー形式で。計算式はあえて載せませんので、詳細は別途メールやコメントでどうぞ。

 

②-1過剰債務

過剰な債務は経営破たんに直結します。ですので、業績や経営にシグナルが出た時には、この過剰債務をチェックしましょう。短期有利子負債は必要運転資金以内、長期有利子負債は平均耐用年数の期間に生産されるであろうキャッシュフロー以内が理想です。

 

②-2過剰在庫

過剰な在庫は資金の滞留を生み、陳腐化や品質低下のリスクを背負います。現在、大手製造業が生産調整や在庫調整をしているのもこの理由からです。在庫が適切なのかどうかを分析(在庫回転率)することで、在庫管理を行いましょう。

在庫回転率は、大きいほど在庫が保管庫にある期間が短く、効率が良いことを示します。これは在庫の回転する期間が短ければ短いほど、在庫(商品)を現金化するスピードが速く効率の良い売上を計上していることになります。

逆に在庫回転率が低い場合は、売上に対して在庫が多すぎることになります。販売増加を見込んでの計画された在庫なのか、不良品で在庫過多になっているのかなど原因を分析する必要があります。

 

②-3過剰固定資産

固定資産が過剰かどうかの判断は、業界・業態特性にもよるので一概には言えませんが、下記がひとつの判断だと思います。

固定長期適合率≦100%

有形固定資産≦長期有利子負債+自己資本

 

上記以内でなければ、過剰な固定資産だと判断してもよいのではないでしょうか。

 

 

資本の構成は様々な観点から企業の健康状態を見ることができます。

【自己資本比率】

自己資本比率は、高いほど安全性が高いといえます。50%以上あれば、「破綻」という観点からはリスクはありません。
上場企業は別として、30%以上あれば安全だといえると思います。

 

【有利子負債比率】

有利子負債比率は低いほど、リスクが低いです。100%以内が安全圏ですが、いくら膨らんでも250%以内が目標です。逆に言えば、自己資本の2.5倍までです。

 

【負債比率】

負債比率は低いほど、リスクが低いです。200%が安全圏ですが、いくら膨らんでも400%以内が目標です。逆に言えば、自己資本の4倍までです。

 

上記をまとめると、最低限の資本構成は下記になります。

資産100%に対して、

純資産:20%

負債:80%

有利子負債:50%

 

事業再生の現場では、これを下回ることが多いですのでどうやって最低レベルまであげるのかがポイントになります。資本構成、見直してみませんか?

 

次回は③高コスト体質と④マーケティングの失敗についてです。

カテゴリー: コンサル — president 5:08 PM  コメント (0)